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zoom RSS #22 『グラン・トリノ』

<<   作成日時 : 2009/05/14 23:19   >>

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『グラン・トリノ』 GRAN TORINO
2008年/アメリカ
共同製作・監督・主演:クリント・イーストウッド
共演:ビー・バン、アーニー・ハー、クリストファー・カーリー
画像

 映画の幸福感とはなんだろう。
 それは、ひたることだと思う。つまさきから頭のてっぺんまで、ずっぷりと映画にひたり、考え、感じ、自己投影も混じりながら世界にひたる。それが映画の幸福なら、『グラン・トリノ』は間違いなく幸せをもたらしてくれる、愛すべき映画だ。

 イーストウッド扮するは元自動車工業の機械工。妻に先立たれ、長過ぎる余生を感じながら周囲や家族に馴染めない。家族は冷たく、自分の死後の遺産処理を考える。家の周りにはいつも間にやら移民が住みつき、アジアンや黒人に差別感と嫌悪感を隠せない。主人公にとって、彼らはいまだに外来者に過ぎない。そんな時、ふとした事件をきっかけに隣人との付き合いが始まる。彼の世界は開かれていくが...。
 秀逸な脚本、そして完璧な演出で、現代アメリカと現在のイーストウッドを集約する。笑いを混ぜながら疑似家族が形成されていく『アウトロー』。年老いた男の最後の闘いを哀愁を込めて描く『許されざる者』。イーストウッドはこの映画でもつばを吐き、無愛想で、銃をかまえる。
 しかし、それはたんなる過去の模倣や反復としての集大成ではなく、明確な、その先への答えが示されている。

 ネタバレになるので、そのラストには触れない。様々な意味をもつこの答え、皆さんどう感じましたかね。
 私は唸りました。

 この映画は急ぎません。ゆるやかに、ゆったりと、それ故に時に微笑ましく、時に痛々しく、観客に迫る。テンポの速い、カット割の細かい映画が氾濫する最近の映画の中、『グラン・トリノ』の存在は際立ってみえる。
 ゆっくりとひたりましょう。映画の幸福がここにはあります。

↓こちらは本作の西部劇版、といったところか。重量感たっぷり。これぞ映画。

許されざる者 [DVD]
ワーナー・ホーム・ビデオ
2008-04-11


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